入札戦略について(GoogleAdWords)
広告を運用する際、
「自社の商品の認知度を上げたい」「会員の人数を増やしたい」「自社のサービスをよく知ってもらうためウェブサイトへのアクセスを増やしたい」
などといった目的があると思います。
その目的を達成するためには、目的に適した入札戦略を設定することがとても重要です。
今回はその入札戦略について解説致します。
・入札戦略とは
入札戦略とは簡単に言ってしまえば単価設定のことで、
「クリック重視の単価設定」「コンバージョン重視の単価設定」「インプレッション重視の単価設定」があります。
名前のとおり、
「クリック重視の単価設定」=広告のクリックを中心に考えた単価設定
「コンバージョン重視の単価設定」=コンバージョンを中心に考えた単価設定
「インプレッション重視の単価設定」=広告の表示を中心に考えた単価設定
となります。
大きくはこの3つになりますが、それぞれさらに細かい単価の設定があるのでそれも解説致します。
・クリック重視の単価設定
クリック重視の単価設定には「クリック数の最大化」と「クリック単価制での個別単価設定」があります。
「クリック数の最大化」は一日のキャンペーン予算を設定すると、その予算内でクリック数が最大になるように単価が自動で調整されます。
その際に注意しなければならないは、クリック数を最大化することを最優先にされているため、クリック単価が上がりCPAも上昇してしまう
恐れがあることです。そのような場合を防ぐためにはクリック単価の上限を設定しておくことをお勧めします。
設定金額についてはレポートを分析しながら最適と思われる金額を設定するようにすると良いでしょう。
「クリック単価制での個別単価設定」は上限クリック単価を広告グループやキーワード、プレースメント単位で手動で設定します。
効果の高いキーワードやプレースメントに予算を多く割り当てることでクリック数を増やすことができます。
・コンバージョン重視の単価設定
コンバージョン重視の単価設定には「目標コンバージョン単価制」、「目標広告費用対効果」、「コンバージョン数の最大化」、「拡張クリック単価(拡張CPC)」があります。
4つともスマート自動入札と呼ばれるもので、機械学習を使用してコンバージョン数やコンバージョン値(コンバージョンの価値)の最適化を行います。
「目標コンバージョン単価制」は予算内でコンバージョン数の最大化を目指したいときに利用する戦略のことです。
過去のデータを自動で分析し、コンバージョンの可能性に応じて、設定した目標コンバージョン単価を
もとにコンバージョン数が最大になるように入札単価が自動で調整されます。
過去のデータが重要なため、最大限の効果を得るためには過去30日間で30件以上のコンバージョンを
獲得していることが推奨されています。
一見すると非常に魅力的な入札戦略ですが、注意すべき点があります。それは、設定した目標が低すぎると、コンバージョンにつながる
クリックを逃し、合計コンバージョン数が減少する可能性があるということです。欲を出して目標設定を低くしすぎないことが大事です。
「目標広告費用対効果」はコンバージョン値を最大化したいときに利用する戦略です。これも過去のデータに基づいて、特定の
目標費用対効果を目指しながらコンバージョン値を最大限になるよう上限クリック単価が自動で調整されます。
「コンバージョン数の最大化」は名前のとおり、設定した予算の中でコンバージョン数が最大になるように上限クリック単価が自動で
調整されます。なお、設定した予算全体を使ってコンバージョン数の最大化を図る入札戦略であるため、もともと設定予算よりも大幅に
費用が下回っている状態でこの入札戦略を採るとコンバージョンが増える分よりも費用の方が増えてしまい、結果CPAの上昇につながる
恐れがあるため注意が必要です。CPAとコンバージョン数のバランスを見ながら採用するのが良いと思われます。
「拡張クリック単価(拡張CPC)」はコンバージョンに繋がりそうなユーザーだと判断した場合、手動で設定したクリック単価が自動で調整されます。
・インプレッション重視の単価設定
インプレッション重視の単価設定には「検索ページの目標掲載位置」、「目標優位表示シェア」、「インプレッション単価(CPM)」、「視認範囲のインプレッション単価制(vCPM)」がありま
す。
「検索ページの目標掲載位置」は検索結果の最初のページやページの上部に広告が表示されるように入札単価が自動で調整されます。
「目標優位表示シェア」は指定したドメインの広告よりも上部に掲載されるよう入札価格が自動で調整されます。
「インプレッション単価(CPM)」は広告の表示回数によって料金が発生する入札戦略です。
「視認範囲のインプレッション単価制(vCPM)」は表示回数1000回に対し料金を設定する入札戦略です。
視認範囲(広告の面積の50%以上がディスプレイ広告では1秒以上表示)に表示された場合に料金が発生します。
クリックではなくインプレッションに対して料金が発生するので、ブランドの認知度向上に適しています。
・まとめ
同じ広告の運用でもどの入札戦略を利用するかによって大きく効果が変わってきます。
間違った入札戦略を利用していると大きな損失が出ることもあります。
自分の目的に適した入札戦略を利用することが、効率よく広告を運用するためにはとても重要です。